正面文字を変えるには?お墓を承継する方がいない時どうするか?一般的にはご子息に継いでいただきますが、子供さんが娘さんしかいなく、嫁ぎ先のご家族が守っていただける場合は苗字が変わる為、お墓の正面文字を変える必要がでてきます。一例ですが変更する方法をご説明していきます。
お墓の正面文字を変える
昔はお墓を継承していただく方の苗字が異なる場合などは、墓石本体の建て直しなどを行ってきました。なぜなら、正面文字が「○○家之墓」と家名が彫られている場合に苗字の部分を変える必要があるからです。(他に個人名のお墓や宗教が変わった場合も同様です)最近は立て直し費用がかさむことも有り、家名が彫られている竿石部分(一番上の石)の石のみ加工を施します。
竿石を加工して変更する
よって彫刻し直すことも増えてきました。たとえば、宗教にあまり隔たりなく使用できる言葉を刻んだりします。また仏教徒の方は「南無阿弥陀仏」と入れて幅広く宗教に合わせてみたり致します。かつては、側面などの空いている所に彫刻してたりもしました。しかし、まるで前にも横にも家名が付いているので、たしかに違和感が少しあります。しかし、どうしても正面文字の家名は変更しないといけません。
そこで、現在の「○○家之墓」の部分を削り落とし額縁状態にした後、彫刻しなおす方法が多くなってきました。石目も変わりませんし、額縁加工することにより、お墓の見栄えも良くなります。費用は少しかかりますが間違いない方法です。しかし、すべてのお墓に使用できる方法ではありません。たとえば、石に傷が見られる場合や額縁部分を残す余白が無い場合などは加工が不可能になります。
竿石を交換する方法
現状を確認させていただきご説明させていただいています。ですが竿石を加工できない場合は竿石ごとの交換しか方法はございません。しかしデメリットもございます。上の竿石だけ新しくなるため同じ石種を使用しても他の古い石材は風化して変色している為、全く別の石に見えることです。これは、ほとんどの方は気にならない事が多いので特に問題はありません。
竿石を交換するメリット・デメリット
上記に2つの方法をご説明してきましたが、これらは基本的に昭和40年以降に建てられたお墓を基準にしています。なぜかと申しますとこの時代から石の表面の加工が現在のお墓のようになりました。研磨加工の機械化が向上し艶のあるピカピカ状態にできるようになりました。
これら以前のお墓になると石の状態も不安がでてきます。損傷がある場合でも外からはわからないこともあります。加工の段階で割れてしまう可能性もあります。ですので、あまり古いお墓の場合は建て直しをおすすめ致します。リフォーム加工するより費用がかかってしまいます。しかしお墓を正しくきれいにしてあげることは大切です。リフォーム加工の費用にプラスしてお墓を新品にしたほうが代々使用することを考えれば十分メリットはございます。
いろいろ考えて安くなるようにしたい気持ちは誰にでもありますのでわかりますが、安く費用をかけても見た目が悪ければお金がもったいないことになるので、先祖やこれから先のことをよくよく考えて決めていただければと思います。
まとめ
竿石の額縁加工、彫刻し直し。お墓の継承していただいた方が苗字が異なる場合や宗教を変えた、もしくは個人だけのお墓の場合など、正面文字を変更しないといけない事がでてきます。家名だけではなく家紋の変更も必要な時がございます。故人名の彫刻の内容の確認も大変ですが必要になってまいります。しかし、お墓を守り続けるために、必要なことではないでしょうか?それゆえ、彫刻する文字や加工は正しくすべきなのです。正面文字の変更のことならお気軽にご相談ください。