五輪塔や宝篋印塔などの供養塔をさらに建立し、ご先祖のご供養を行い、功徳を積んでいただけます。それでは五輪塔のご説明をしていきます。
五輪塔とは
約千年前の平安時代頃から建てられるようになりました。先祖の追善供養の為に供養塔を建立します。五輪とは宇宙形成元素の五大からきています。「五」は空・風・火・水・地を表します。「輪」は回っていく意味を示しています。宝篋印塔も供養塔として建てられていますが本来はお墓に使用するお墓ではありませんが、現在は50年忌以降のご先祖は「五輪塔」で百年以上のご先祖は「宝篋印塔」に祀るということになっています。しかし、これは何の根拠もありません。昭和の時代から豊かになりお墓が普及しだしてから、まさに高度成長期にお墓を多く建てるようになり全国的に定着してしていったことで、理由づけになっていったと思われます。
供養塔を建立する意味は
五輪塔を建てる意味はこれからのご家族の幸せを願い、ご先祖に感謝と報恩の思いが強くある方は家族が入る墓だけではなく、ご先祖の為にもお墓を建ててあげたいという強い気持ちがあるからです。また、お墓を建てて、先祖に助けれらていることを実感されるかたがおられるのも事実であります。お墓は遺骨を納めるところであるだけでは無く、故人だけではなくご家族の魂が安らぎを得るところなのです。安らいでいただけるお墓を造る気持ちが大切になります。
しかし、五輪塔をなんでも建てればよいわけではなく、宗教や背景に基づき作成することが大切です。建てたからといって供養になるものではなく、その後の真心のこもった供養が大切ではあります。新義真言宗の興教大師覚鑁は五輪の真理を「五輪九字明秘密釈」であらわしてくれています。ゆえに五輪塔は真言宗や天台宗などの密教系のイメージが昔から強いです。しかし本質的には宗教関係なく建てることができます。また建ってきましたので何百年前の五輪塔も多く残っているのです。
五輪塔の種類
五輪塔は大きく分けて3種類に分かれます。一般型の五輪塔と吉相型の五輪塔、それとスペースがあまりない墓地に造る一石五輪塔と分かれます。
- 五輪塔・一般型
- 五輪塔・吉相型
- 一石五輪塔
五輪塔・一般型
一般に多く建てられている和型の家族墓に合わせ建てる五輪塔です。下記のイメージ図にあるような建て方になります。
五輪塔・吉相型
吉相墓で建てる五輪塔は一般型の違い高さが低くなり全体が縦につぶれているような形状になります。構造なども各部材は、はめ込み式になっています。基本的にはボンドやセメントなども使用いたしません。特殊な建て方となります。お墓の建て方は墓所の広さや宗教や家族構成などにより建て方が異なってきます。
一石五輪塔
一石五輪塔は一般型の五輪塔を小さくしたスタイルです。墓所の空きスペースが狭い時、普通の五輪塔を建てることができない為、一石五輪塔を設置します。小さくても建てる気持ちが大切です。大きさに規定はありません。ご先祖は誰にでもいますので是非、五輪塔を建ててください。先祖の供養だけではなくさまざまな悪い因縁から遠ざけ良い方に生きていくきっかけにもなると思います。
形状の意味
五輪塔の形は変わった形をしています。 宇宙の生命である天と地の和合により5つに分けられました。 上から宝珠の形が「空輪」です。半円形の形が「風輪」、笠の形が「火輪」、円形が「水輪」、一番下の四角形が「地輪」になります。それぞれの形に意味があります。五輪塔を表す五大は、天地の自然界を表す宇宙の真理ともいえるものです。また五色や五仏をも示しています。
五輪塔の建て方
まとめ
五輪塔を建てることはとても有意義なことです。よって先祖に対する報恩感謝の気持ちを表す行為であります。または神様や仏様に対し、畏れや明らかに感謝を示す非常に良い行いであります。忙しい日常では神社やお寺に参ることはなかなかできません。ぜひ、五輪塔を建ててください。供養塔の建て方は墓地の大きさや家族墓の形状、宗教などで異なります。ですから間違った建て方をしないようにするには、よくご相談いただくこととなります。また狭い墓所でも五輪塔を建てることができます。五輪塔のご建立をお考えのときはご相談ください。